「ところで、今日はどこへ行くの?」



「どこか、行きたいところある?」 



「うーん、特には……」 


「じゃあ、適当に海沿いをドライブでもいい?」



「うん、いいよ!」



特に行きたいところもないし、仕方なくのデートだったから、別にどこでもよかった。



ただ、初めての二人きりのデートになるから話が続くのかが不安。



「ここだよ!」



大越くんの車までやってくると、「乗って!」と、彼は助手席のドアを開け、自分も運転席に乗り込んだ。