「僕がいるから大丈夫だよ」という、裕司くんの言葉を信じ、ギュッと手を繋いだ。


中は予想通りだったけれど、隣に裕司くんがいてくれたからすごく安心できた。 

裕司くんの優しさや手の温もりが感じられて…… 


ずっとこのままでもいいかな、なんて思ってしまったほど。 


お化け屋敷の中でも、裕司くんの悪戯心は満載で、また耳元で囁かれた。 


「お化けたちに、ラブラブなところ、見せ付けてやろうよ!」


「えっ?……キャッ」


ふわっと息を吹き掛けられ、囁かれた耳元が熱くて、それどころじゃない。 


お化けよりも、目の前にいる裕司くんにドキドキされっぱなしだ。


平静を装っていたけど、内心、心臓がバクバクと音を立て、どうにかなってしまいそうだった。