「あそこに座ろう!」


裕司くんに支えられ、近くにあったベンチに腰を下ろした。


「ちょっと待ってて!僕、飲み物買ってくるから」


「うん。ごめんね」


ベンチの背中に身体を預けた私は、ハンドタオルで口を押さえたまま、目を瞑った。


……はぁ、参った。いきなりこんなことになるなんて!めちゃくちゃカッコ悪すぎ!


裕司くんにも迷惑かけちゃうし、ホント最悪だ。



「お待たせー!」


「ありがとう」


裕司くんが買ってきてくれたペットボトルのお茶を一口飲んだ。


隣で、心配そうな顔をしながら裕司くんが見つめる。


「ありがとう。もう大丈夫だよ!心配かけてごめんね」と立ち上がった。 


「まだ無理しなくていいよ。もう少し休んだら?」


「うん。本当にもう大丈夫だから。じゃ、次はどこに行こうか?」