「会いたかった……」    

「……うん」



隣に座る裕司くんの呟きが、私の心にズシンと熱いものとなって押し寄せる。



「昨日の夜、本当はずっと一緒に過ごしたかった……めぐみさんと」


「うん……」


「あのあと、もう一度ホテルに引き返したんだ。もしかしたら、めぐみさんがあそこにまだいるかもしれない、と思って」


「……えっ、嘘?」


「嘘じゃないよ。でも、めぐみさんはいなかった。どの部屋にいるんだろうって、しばらくホテルの正面から客室を見上げていたんだ……」


「……本当に?!」


「あぁ」


ゆっくりと頷く彼を見て、息を呑んだ。


心臓が物凄い速さで音を立て始めた。