「もう、会えないの?」



と、淋しそうな目をした裕司くんに見つめられた。 


この真っ直ぐな目に見つめられると、私は弱い。 



初めて会った新幹線での別れのときも、彼に見つめられた私は、瞬きさえ許されない獲物になった気分だった。



つい、「また会いたいね」と言ってしまった。 



「僕もだよ。でも、明日、帰っちゃうんだよね?」



「うん」



「明日、もう1回会えないかな?」