「お待たせ〜!」と、爽やかに登場する彼。 



ブルンブルンと頭を横に振り、笑顔で応えた。



「全然待ってないよ。私も今、来たところだし」  


「そっか。めぐみさん、どこか行きたい店とかある?」


「特には……。最近、都内で飲んでないから、お店もよく分からないしね」



「じゃあ、僕が決めちゃってもいい?」



「うんうん。任せる!」   



こんなやり取りをしながら、二人で丸の内線に乗り込み、渋谷へと向かった。