「捺っ」 「あ、彼方。どうしたの?」 「親父が会いたいって。」 「誰に?」 「捺に。」 ……。 何も言わずに、見つめ合う。 なんか複雑な気持ちの時に限ってすごいことを言われたような… 「わんもあ…」 「会いたくないの?」 「うっ…」 会いたいよ。会いたいですけども! あたしの考えてること伝われ、と睨んでみるも、それに動じることなく肯定をただ待ってるだけな彼方。