「捺禾。ちょっといい?」
「ん?」
ボーッと喧嘩し始めそうな2人を眺めていると、隣から声を掛けられた。
「庭でも行かね?」
ここにいたら巻き込まれそうだし。
そう言って晃はちょいちょいとあたしを手招きする。
その判断は的確だと思う。この人たちの喧嘩に巻き込まれるなんてごめんだ。
だから、2人で庭に出ることにした。
「おー、広っ」
「最初の感想がそれかよ。」
「だって…」
ここは良い所だなぁ…自然がいっぱいあって癒される。
どこ観ても、山や海があるんだもん。
とりあえず、近くにあったベンチに腰掛けた。

