「ねぇ、捺禾…俺は最初で最後のデートを他の奴らに邪魔されたくないんだ。」 さっきからそう言ってるのに。 真後ろでそう言っているヒロの声がしてあたしは振り向く。 それは意外にも近くて驚きを隠せなかった。 「捺禾、命令。」 「う、うんっ…「キスして。」 すぐに。他の奴のこと考えられないくらい。 捺禾が俺に意識が向くように。 ヒロの目がそう言っている。実際にはそう言っていたかもしれない。 それは欲情と言うより、諦めた瞳だった。 「ヒロ…」 「早く。」 ――なんでそんな瞳をするの。