「なっちゃーん…僕の気持ち受け取ってよ。 僕はなっちゃんのためだけにやったんだよ?」 それだけで、あたしを誘拐したのか。 呆れてものが言えない、とはこのことだと思う。 でも、何か安心してる自分がいる。 またこの人たちと暮らすのは憂鬱って思ったけど。 心の底では嬉しかったんだ。 「…ありがと。」 「んー…」 ふわふわした髪を撫でて、お礼を言った。