「あ、そうそう。そこの人。」 「……はい?」 いきなり態度がデカくなって、執事さんは呆れ気味 やれやれと手を挙げ、首を左右に振った。 「主人に言っとけ。 『捺はもらってく。』と。」 「はいはい…。(まぁ、言わなくてもどうせお前らと後で会うんだけど。)」 そんな呟きは誰にも聞こえない。 あたしは彼方に引っ張られ、ヒロは後ろを追うように、この場を去ったのだった―――――…