そして、ようやく観念したのか。 しぶしぶとあたしを開放した。 ふぅ… まだ胸が痛いけど、さっきよりはマシになった…。 胸をなで下ろして彼を見る。 「とにかく、無事でよかった。 …んじゃ、帰ろう。」 …え、なんで? そこにはなぜか悲しそうに微笑む彼方 また一つ、不覚にもキュンッ――としてしまった。 「……うんっ」 おかしい! ぜっ―――たいに お か し い !!!