……そのままマフラーなんて忘れればよかったのかな? 「あっ…しっ…失礼しました!」 「まっ…待って!!」 先生がそう言った。 私の足は止まった。 なんで止まるの? 動いてよ。 走ってよ。 そんなに先生の言葉は私の足を止める程凄い力なの? 「あら、桜谷さん?どうかしたのかしら?」 リカちゃんは先生に抱き着きながら言った。 後を向いていた私は先生達の方を向いた。 先生の顔は困っていたから、きっとリカちゃんから抱き着いたって事がよくわかった。