前を見てなかったから人にぶつかった。 「…す、すみません!!」 「こ、こちらこそごめ……って…里那ちゃん!?」 どこかで聞いた事のある声。 この声は… 「先生!?」 「だよね!?大丈夫?」 …といいながら先生は私に手を出してくれた。 私は手を借りた。 大きな手。 ちょっとふっくらしていて繋ぐと安心できる手。 もし…彼女がいたらいつもこの手で握って貰えるんだ。 彼女さんがうらやましいよ。