ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】

 兄貴がネクタイを緩めて解き、シュルシュルと右手で引っ張って外した。


 一体今度は何をしでかす気なのか? という疑問よりも、何故ネクタイなんか締めていたのかという謎がどうしても先に立つ。


 兄貴は俺の手から紙袋を奪い取ると、俺の頭にのせ、その上からネクタイを巻きつけ俺の顎下で結ぶ。


「何これ? 新手のコスプレ? 河童ごっこ?」


「大事な証拠品が水に濡れると困るだろ?」


 と得意の魅惑の笑み。


 と、キャビンからチワワくんが、眠そうに大欠伸をしながら出てきた。


 どこに潜んでいやがった?


「セット完了。1分後ね」


 なにやら良くはわからないが、チワワくんが『セット完了』と言えば、アレしかない。


「飛び込め、皆人。俺のジェットまで泳げ」


 兄貴のその言葉に弾かれたように、三人同時に海へと身を投げた。


 もうイヤッ!