ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】

 ベッドを横断するように仰向けに落ちたチワワくんは、下半身が収まらず両足が窓に激突した。


「LOVEのエル。」


 チワワくんはそう言って、ニッと笑った。


「うざっ」


 呆れた俺の口から、そんな言葉が無意識に出た。


 膝がやや屈曲しているため、いびつなL字になっている。


「けど、どうやって脱出したんだ? しかも、あのワゴンからは、ちゃんと遺体が二つ発見されたし。」


 思い出したように尋ねると、兄貴はフッと微笑み、種明かしを始めた。


「石原はあんなオモチャレベルの爆弾、5秒もあれば取り外せる。その後、湖側のドアから湖の中へ脱出し、潜水したまま反対岸まで泳いだ。

 石原は現場から送信されている映像を全部確認し、死角になる場所を選んで、お前にワゴンを停車する位置を指定した。」


「みなちゃん、グッジョブ。」


 チワワくんは、いびつな『L』のまま、俺に向かって親指を立てた。