ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】

「希世のところへは、もう既に理沙が向かってる。」


 兄貴が言うと、途端、蔦山さんは兄貴に鋭い眼光を向け、


「あの女は信用できねぇ。」


 あの懐かしい、ドスの利いた声で返す。


「まどかの姉だからか?」


 蔦山さんは、チッと舌打ちすると、顔を横向け視線を兄貴から外した。


 理沙とまどかさんが姉妹? 確かに容姿は似てるかも… 背が高くてスタイルはモデル並み、顔だって相当美しい。


 けど、中身は雲泥の差だ、俺、まどかさんは抱けるけど、理沙は無理。


「信用する、しないはお前の自由だ。勝手にしろ。」


 兄貴はどうでもよさ気に言う。


「ああ、勝手にさせてもらう。ブツの場所はそこに書いてある。」


 言いながら、蔦山さんは一枚の紙切れを、こちらに向かって投げ捨てた。


 と同時に、風のように部屋を吹き抜け、出て行った。


 バカめ、俺たちがそんな話に乗るかよ、何のメリットもないしね。


 先回りして、俺たちが希世を救出し、遅れてやって来た蔦山さんをついでに捕獲してやる。