ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】

「そ… それが人にものを頼む態度か?」


 俺が正当な発言をしたにもかかわらず、二人は同時にこちらに視線をやるも、すぐにまた見詰め合う。


 なんだよその『ダブルチラリズム』、どいつもこいつも俺を無視しやがって…


 はっは~ん、さてはお前らデキてんな? って、キモイ、オエッ… 自爆。


「今夜、東郷が動く。」


 蔦山さんは何事も無かったかのように、切り出した。


「お前… 吐いたのか?」


 兄貴が問うと、蔦山さんはどこか辛そうに目を伏せた。


「接見に来た弁護士が、東郷に買収されていた。
 希世を引き換えに、ブツの在り処を吐かされた。」


「で、そのブツを俺たちに奪って来いと? そんなもん、自分一人で勝手にやれよ。」


 兄貴は冷ややかに言い放つ。


「いや、ブツなんかどうでもいい。なんならお前に全部くれてやる。
 ただ、東郷の邪魔をして欲しい、それだけだ。」


「何のために?」


 兄貴が解せないとでもいうように、僅かに眉を寄せて再び問う。