ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】

 男は身体を『く』の字に曲げて、後退さる。


 が、すぐに体勢を立て直すと、腰から銃を抜いた。


 それでも蔦山さんは、躊躇いもせずナイフを突き出した。


 ようやく二つの影は制止する。


 人ん家で思う存分、暴れ腐りやがって。


 蔦山さんの額には銃口、そして、蔦山さんに向かい合うように立ち、ナイフを喉元に突きつけられた男…


「兄貴…」


 やっぱり生きてた、俺は信じてたぜ、兄貴。


「元気そうだな、 皆人。」


 喉を貫かれんばかりの状況で、兄貴は余裕の笑みで、再会の挨拶。


 あんた、相変わらず笑うタイミングがおかしいし。


 蔦山さんは、ナイフを兄貴に突きつけたまま言った。


「頼みがあって来た。」


「だろうな。」


 兄貴も平然と答え、二人とも同時に腕を引力に任せて下ろす。