ロシアンルーレットⅡ【コミカルアクション】

 俺の後頭部は見事そいつの顔面を直撃、衝撃を食らって後方へよろめいた隙に、後ろ回し蹴りで振り返る。


 だがそいつは、それを難なく右前腕で受け止め、左ローキックで俺の軸足を払った。


 足元をすくわれ、俺は後方に思い切り尻もちをついた。


 尻の後ろに両手をついて、腰を少し浮かせて右足を上げ、さらに襲い来る敵の腹をめがけて、曲げた膝を勢い良く伸ばして突き飛ばす。


 だが俺の蹴りは大して利かず、敵は一歩足を後方に出すも、身体は前傾姿勢のまま持ちこたえ、さらに右手に持ったナイフを俺の額めがけて振り下ろす。


 俺は身体を横に回転させてうつ伏せになり、すぐさま両手をついて膝を立てた体勢から、立ち上がろうとした。


 が、脇腹に脛蹴りを食らい、横向きに転倒、身体の右肩から下を床に叩きつけられた。


 間入れず、そいつは俺の上にまたがり、再びナイフは俺の顎下へと当てられた。


 喉元に刃が触れている。


 こいつ、マジだ… 愛しさ余って憎さ百倍ってやつ?


 そんなことを考えながら、その男の顔をようやくまともに見た。