乃亜が俺を見てくれないと、俺の気持ちは乃亜に届かない。
そっと乃亜の顔を両手で挟み、俺の方を向かせた。
置いてきぼりをくらった乃亜の瞳が、ゆるゆると顔が向いている方向へ移動した。
その瞳に俺が映ったのを確認すると、
「どうして?」
俺は一語一語丁寧に発し、今一番知りたいことを尋ねた。
乃亜の瞳は、ただ揺れるだけで、何も答えてはくれなかった。
「乃亜ちゃんの耳は生まれつきなの。」
いつの間にか理沙が背後にいて、頼んでもいないのに口を出した。
「うるせぇよ、今更何言ってんだよ!?」
振り返らずに乃亜を見詰めたまま言い返す。
「だから、遺伝するかもしれないって… 乃亜ちゃん、怖かったのよ。一人ですごく悩んで… 見てるこっちまで辛くなるぐらい。そうして悩んだ末に決めたことなの。」
「たっぷり悩んだら、堕ろしていいのか? 乃亜だけの子じゃねぇ、俺の子でもあるんだ。」
乃亜の涙の勢いが増したが、もうそんなの構わねぇ、知ったことか。
そっと乃亜の顔を両手で挟み、俺の方を向かせた。
置いてきぼりをくらった乃亜の瞳が、ゆるゆると顔が向いている方向へ移動した。
その瞳に俺が映ったのを確認すると、
「どうして?」
俺は一語一語丁寧に発し、今一番知りたいことを尋ねた。
乃亜の瞳は、ただ揺れるだけで、何も答えてはくれなかった。
「乃亜ちゃんの耳は生まれつきなの。」
いつの間にか理沙が背後にいて、頼んでもいないのに口を出した。
「うるせぇよ、今更何言ってんだよ!?」
振り返らずに乃亜を見詰めたまま言い返す。
「だから、遺伝するかもしれないって… 乃亜ちゃん、怖かったのよ。一人ですごく悩んで… 見てるこっちまで辛くなるぐらい。そうして悩んだ末に決めたことなの。」
「たっぷり悩んだら、堕ろしていいのか? 乃亜だけの子じゃねぇ、俺の子でもあるんだ。」
乃亜の涙の勢いが増したが、もうそんなの構わねぇ、知ったことか。



