「谷口さん、頭おかしいんじゃないですか? あんな出来もしない約束…」
帰りの車中で、俺は谷口さんに抗議した。
「不可能じゃねぇさ、今の蔦山の行き先なんて限られてる。」
そう言って、谷口さんは俺に意味深な視線を寄越した。
何? どういうこと?
再び視線を戻し、運転を続ける谷口さんは、俺には何も教えるつもりはないようだ。
その秘密主義、なんとかなりませんかね!?
俺、谷口さんに信用されてないんだな…
すでに時刻は17時を回り、薄暗くなって見づらくなった視界を、谷口さんは車のライトで照らした。
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