「クラブの女の子と食事に行っただけだ。何度か店にも行った。だがそれだけだ。それが浮気か?」
嘘を言っても意味はない。探偵が全て調べ上げている。だがそれらは、浮気と呼ばれる類には準じない。
「浮気をしたなんて、一言も言ってない。最初はそれを疑ったけど……。好きな人ができたなら、その人と上手くいっているなら、私は身を引こうと思ってた。相手がこんな綺麗な人じゃ、私なんかに勝ち目はないもの……」
どうやら争う気はないらしい。ならば話は早い。
「最初は部長に連れて行かれただけなんだ。そのとき彼女がいた。俺だってバカじゃない、連絡が来ても営業だと分かっていた。けど、連絡を取っていく内に……それだけじゃなくなってしまったんだ。まだ、一方的な思いかもしれないけどな……」
それを聞いた雪菜の目は、悲しむでもなく、憐れむようだった。
「しんくんは、真剣なんだね? でも、その人はだめだよ」
「納得できないのは分かる。けど、彼女はお前が思っているような子じゃないんだ」
雪菜は首を左右に振り、口を開いた。
「……写真を、全部見て」
嘘を言っても意味はない。探偵が全て調べ上げている。だがそれらは、浮気と呼ばれる類には準じない。
「浮気をしたなんて、一言も言ってない。最初はそれを疑ったけど……。好きな人ができたなら、その人と上手くいっているなら、私は身を引こうと思ってた。相手がこんな綺麗な人じゃ、私なんかに勝ち目はないもの……」
どうやら争う気はないらしい。ならば話は早い。
「最初は部長に連れて行かれただけなんだ。そのとき彼女がいた。俺だってバカじゃない、連絡が来ても営業だと分かっていた。けど、連絡を取っていく内に……それだけじゃなくなってしまったんだ。まだ、一方的な思いかもしれないけどな……」
それを聞いた雪菜の目は、悲しむでもなく、憐れむようだった。
「しんくんは、真剣なんだね? でも、その人はだめだよ」
「納得できないのは分かる。けど、彼女はお前が思っているような子じゃないんだ」
雪菜は首を左右に振り、口を開いた。
「……写真を、全部見て」



