それは朝礼の際の出来事だった。通常であれば所属部署ごとにおこなわれるそれが、全体でおこなわれた。その時点で違和感を覚えたが、それは嫌な予感へと変わった。声がフロア全体に届くように用意されたスピーカー。そのマイクを握ったのは、関東支部の社長だった。そしてその口から伝えられた……、一万件の個人情報漏洩。
その瞬間、俺の中で様々なものが音を立てて崩れ落ちた。今後のビジョンや築き上げた地位、出世街道に見込顧客リスト、全てが白紙に戻ってしまった。
原因に関しては全力で調査中とのことだが、誰か社員が漏らしたことは明白だ。実際にはその、〈誰か〉の追跡に全力なのだ。
個人情報を扱う会社として、一番やってはいけないことをやってしまった。信用を無くしては新たな顧客は得られない。これを機に解約も増える。会社として、死活問題となることは間違いない。
まだメディアには漏れていないが、それも時間の問題だ。人の不幸が大好きな奴らは、すぐにその臭いを嗅ぎ付けてくる。
その瞬間、俺の中で様々なものが音を立てて崩れ落ちた。今後のビジョンや築き上げた地位、出世街道に見込顧客リスト、全てが白紙に戻ってしまった。
原因に関しては全力で調査中とのことだが、誰か社員が漏らしたことは明白だ。実際にはその、〈誰か〉の追跡に全力なのだ。
個人情報を扱う会社として、一番やってはいけないことをやってしまった。信用を無くしては新たな顧客は得られない。これを機に解約も増える。会社として、死活問題となることは間違いない。
まだメディアには漏れていないが、それも時間の問題だ。人の不幸が大好きな奴らは、すぐにその臭いを嗅ぎ付けてくる。



