「何でもいいから、遠慮するなよ。欲しい物がなければ旅行でもいいぞ。国内、海外、どこでもいいからな。お盆なら連休も取れるだろ? 何なら欲しい物と旅行、両方でもいいぞ」
選択肢を与え過ぎてしまったのだろうか、雪菜は更なる沈黙に潜り込んでいった。
そしてやっと、欠伸のついでに吐き出されたような、曖昧な声が返ってきた。
どっちも……、
「えっ? 聞こえないよ。何?」
躊躇うように、言いかけの言葉を飲み込むように、雪菜は呟いた。
「……うーん、何でもない。次に会うときまでに考えとくね。しんくん、飲み過ぎちゃだめだよ」
それは夕暮れ時の細波のように、どこまでも心地よく、同じくらい虚しい響きを湛えていた。
選択肢を与え過ぎてしまったのだろうか、雪菜は更なる沈黙に潜り込んでいった。
そしてやっと、欠伸のついでに吐き出されたような、曖昧な声が返ってきた。
どっちも……、
「えっ? 聞こえないよ。何?」
躊躇うように、言いかけの言葉を飲み込むように、雪菜は呟いた。
「……うーん、何でもない。次に会うときまでに考えとくね。しんくん、飲み過ぎちゃだめだよ」
それは夕暮れ時の細波のように、どこまでも心地よく、同じくらい虚しい響きを湛えていた。



