時計を手にし、しばらくその場に立ちつくした。時計を使うべきか、否かを悩んでいた。
悩む理由は二つあった。一つは週に二日は時計の力に頼らずに働くという、立てたばかりの誓いを破ってしまうこと。もう一つは、それによって意志の弱さを露呈してしまうことだ。
時を進めるのは簡単だ。進めたい時間までリューズを回すだけだ。何の苦痛もデメリットもない。その行為は幸だけをもたらしてきた。
ならばなぜ、俺は悩む必要があったのだろうか。それは人類誕生から何十億年という月日を掛けて身に付けた、本能的な危機感だった。ここで甘えれば二度と元の自分には戻れなくなるという、警告。
悩む理由は二つあった。一つは週に二日は時計の力に頼らずに働くという、立てたばかりの誓いを破ってしまうこと。もう一つは、それによって意志の弱さを露呈してしまうことだ。
時を進めるのは簡単だ。進めたい時間までリューズを回すだけだ。何の苦痛もデメリットもない。その行為は幸だけをもたらしてきた。
ならばなぜ、俺は悩む必要があったのだろうか。それは人類誕生から何十億年という月日を掛けて身に付けた、本能的な危機感だった。ここで甘えれば二度と元の自分には戻れなくなるという、警告。



