もちろんそれだけでは、俺が盗みを働いたという証拠にはならない。だが、不法侵入であることは間違いない。空き巣の証拠など、拘留してからじっくりと探せばいい。俺が犯人であることは、火を見るよりも明らかなのだから。やつらはスモークサーモンを作るように、ジワジワと俺を燻して行くのだ。
「クソッ! ……まさか缶ビール一本でこんなことになるなんて、誰が想像できる? できるわけないだろ! たった一度の気の緩みで、こんなことに……」
そう言って、俺はアサヒの缶を握り潰した。
いや、たった一度、ではなかった。それに気付けなかったこと事態が命取りとなった。布石はあった。
浜田山での一件、普段であれば下見中は必ず携帯をマナーモードかサイレントに設定する。それにも関わらず、尾行中に豪快な着信音が鳴り響くと言う、初歩的なミスを犯してしまった。その電話でヤンに仕事を催促され、安易に承諾してしまった。その猟場として、再び江戸川区を選択してしまった。その思慮に欠ける決断が最終的に、侵入した家でビールを飲むという、最大の過ちに繋がった。気付くべきだった。己の気の緩みに、油断に。
「クソッ! ……まさか缶ビール一本でこんなことになるなんて、誰が想像できる? できるわけないだろ! たった一度の気の緩みで、こんなことに……」
そう言って、俺はアサヒの缶を握り潰した。
いや、たった一度、ではなかった。それに気付けなかったこと事態が命取りとなった。布石はあった。
浜田山での一件、普段であれば下見中は必ず携帯をマナーモードかサイレントに設定する。それにも関わらず、尾行中に豪快な着信音が鳴り響くと言う、初歩的なミスを犯してしまった。その電話でヤンに仕事を催促され、安易に承諾してしまった。その猟場として、再び江戸川区を選択してしまった。その思慮に欠ける決断が最終的に、侵入した家でビールを飲むという、最大の過ちに繋がった。気付くべきだった。己の気の緩みに、油断に。



