「ハッカケ、ドコイル」
いつもであれば、「ヤァッ、ハッカケ」と言うヤン。今日はその「ヤァッ」がなかった。たったそれだけのことで、嫌な予感がした。
「軽井沢だ……」
場所を伝えだけで、肝心の要件は聞けなかった。
「ドコ? トオイ?」
「あぁっ……長野と群馬の境だ」
「トウブン、ソッチイロ」
ヤンは長野と群馬の境と言われ、それがどこか分かったのだろうか。それでも遠いことだけは伝わったのだろう、そう言い放った。嫌な予感ほどよく当たる。それは自己防衛本能なのかもしれない。俺は声を振り絞った。
「……なぜ?」
「ウラジョウホウデ、ケイサツ、オマエネラッテル」
ヘタシタナ……、ヤンの言葉は最後まで耳に入って来なかった。
なぜ? 一度はそう思ったが、身に覚えがないかと聞かれれば、山ほどある。だが、そんなヘマをした覚えはない。
「……なんで、だよ」
「ソコマデ、シラナイ。ダガ、ジジツ」
ヤンの口調は突き放すようなそれだった。きっと警察内部に協力者がいて、その筋からの情報なのだろう。だがそれは、俺の身を案じて提供された情報ではない。あくまでもヤンの身を守るために寄せられた情報だ。だとすれば、まごうことなき事実。
いつもであれば、「ヤァッ、ハッカケ」と言うヤン。今日はその「ヤァッ」がなかった。たったそれだけのことで、嫌な予感がした。
「軽井沢だ……」
場所を伝えだけで、肝心の要件は聞けなかった。
「ドコ? トオイ?」
「あぁっ……長野と群馬の境だ」
「トウブン、ソッチイロ」
ヤンは長野と群馬の境と言われ、それがどこか分かったのだろうか。それでも遠いことだけは伝わったのだろう、そう言い放った。嫌な予感ほどよく当たる。それは自己防衛本能なのかもしれない。俺は声を振り絞った。
「……なぜ?」
「ウラジョウホウデ、ケイサツ、オマエネラッテル」
ヘタシタナ……、ヤンの言葉は最後まで耳に入って来なかった。
なぜ? 一度はそう思ったが、身に覚えがないかと聞かれれば、山ほどある。だが、そんなヘマをした覚えはない。
「……なんで、だよ」
「ソコマデ、シラナイ。ダガ、ジジツ」
ヤンの口調は突き放すようなそれだった。きっと警察内部に協力者がいて、その筋からの情報なのだろう。だがそれは、俺の身を案じて提供された情報ではない。あくまでもヤンの身を守るために寄せられた情報だ。だとすれば、まごうことなき事実。



