「その犯人もまたその時計を所有しており、その時計を巡り、殺人事件が起こったとしたら?」 まさか……。 「そうだよ、そのまさかさ。その犯人が、俺だ」 男は不敵な笑みを浮かべた。その口元は、ビルの合間から顔を覗かせる新月のように、鋭く尖っていた。