Time is gone



 どんな絶望の中にいても腹は減る。何も口にしたくなくとも、意思とは関係なく体は生命を維持しようと、腹を空かせる。心と体に生じた矛盾が、わしを立ち上がらせた。
 向かったのは駅前のコンビニ。家から一番近い店。食欲を満たせれば何でもよかった。腐った団子でもよかった。食中毒で死ねれば、それ以上の喜びはない。
 カゴの中におにぎりやパンを放り込み、レジへと向かった。残念なことに、腐った団子は売っていなかった。
「いらっしゃませ」
 その女性店員、いや、胸のプレートには店長と書かれていたので、女性店長の顔を見た瞬間、十年前の記憶が突如として蘇った。