「懐中時計、ですか? TIG……時計は専門外ですが、聞いたことのないブランドですね」
店員はルーペを取り出し、時計を観察した。
「純金よ! 十万くらいにはならない?」
「そうですねー、確かに純金のようですが、壊れているし、無名のブランドではちょっと……。骨董品店であれば、あるいわ……」
何よ! そう言って男から時計を奪い取った。もちろん、男にこれ以上時計の説明はしなかった。頭がいかれていると思われては、交渉に影響しかねない。
「もういいわ、九十万で引き取って」
店員はホッと胸を撫で下ろし、現金の準備を始めた。
店員はルーペを取り出し、時計を観察した。
「純金よ! 十万くらいにはならない?」
「そうですねー、確かに純金のようですが、壊れているし、無名のブランドではちょっと……。骨董品店であれば、あるいわ……」
何よ! そう言って男から時計を奪い取った。もちろん、男にこれ以上時計の説明はしなかった。頭がいかれていると思われては、交渉に影響しかねない。
「もういいわ、九十万で引き取って」
店員はホッと胸を撫で下ろし、現金の準備を始めた。



