翌朝、両手に持ち切れないほどの荷物を抱え、新宿にある大手中古ブランド品店に向かった。
「うーん、どう見積もっても、八十万ですね」
「なんでよ! どれも一回か二回くらいしか使ってないのよ! 百万、どうにか百万で買い取ってよ!」
「そうですね……春の新作は人気があるので、元の八割七割で買い取れますし、一年以内のものであれば半額は付けられるのですが、それ以外はいくら美品であっても、半額以下に……」
「そんな内輪事情はどうでもいいの! 後十五万……十万でもいいから!」
店員は電卓を再度手に取り、考え込んだ。
「……きりよく九十万。これが限界です」
後十万……そうだ!
私はバックの底からあるものを取り出した。
「これっ、これはいくらになる?」
私はそれを店員に押し付けた。



