Time is gone

「……いいえ、あるわ。売るものは、山ほどある!」 
 私は勢いよく立ち上がり、寝室へと向かった。そしてクローゼットを開いた。そこには様々なシャネルのコレクションが、所狭しと並べられていた。
「ほとんど美品よ。多くが一回か二回しか使ってない。ちゃんと箱もあるし、これらを全部売れば、百万くらい……」
 私は希望の欠片を、一つずつ袋に詰めた。