Time is gone

 その真偽を確かめるために俺は、時計を手にした。そして壁の時計が一時五十分を指していること、懐中時計が一時三十六分を指していることを確かめ、リューズを摘まんだ。そして、その針を一時間進めた。
 次の瞬間、再び目眩を感じ、目の前が揺れた。そして脳裏に、何も起こらず、再び袋小路に迷い込む己の姿が映った。
「さっきと同じだ。だとすれば……」
 俺は壁の時計に目をやった。するとそれは、二時三十六分を指していた。