「……この時計は、人を、選ぶ。時計が選んだ人にしか、その能力を、発揮しない。呪われてなんか、いない。意思を、持っているのよ。誰かに売ることは、できない。計画が、台無しよ。……何で私を、選んだの? 何で私、だったの? 期待ばっかりさせて、私の心を滅茶苦茶にして、楽しんでいるの? 試しているの? 何なのよ、何なのよ……」
大粒の雫が時計を濡らし、その粒は窓からの月明かりを受け七色に輝いていた。まるで、人の不幸を嘲笑うかのように、キラキラと。
大粒の雫が時計を濡らし、その粒は窓からの月明かりを受け七色に輝いていた。まるで、人の不幸を嘲笑うかのように、キラキラと。



