翌日私は、表参道を颯爽と歩いていた。両手には大きなシャネルのロゴが入った紙袋を一つずつ下げていた。上客に会うための洋服を、サンダルを、下着を、アクセサリーを購入した。百万とまでは行かなかったが、五十万以上の買い物だ。
お支払いは? そう聞かれたとき、一回で、そう言ってカードを差し出したときの高揚感は、一生忘れないだろう。それはどんなセックスでも味わえない、独特のオルガスムスをもたらした。実際トイレに入ったとき、少し汚れていた。
「あぁっ、これがセレブの買い物? 堪らない……。私はセレブの仲間入りをしたのね? ……いえ、まだよ。次からは値札を確かめるのは止めましょう。本物のセレブは、そんなもの気にしないわ」
嬉々とした表情で歩く。そこには昔の輝きが取り戻されていた。自信に満ち溢れた輝きが。私は過去にではなく、今にそれを蘇らせることに成功した。時計の力ではなく、それによって得られるだろう、大金によって。



