私は山形の片田舎に生まれた。市役所で勤める父と、専業主婦の母という、申し分のない家庭環境と、十分な愛情により育てられた。
私は綺麗だった。小さい頃から可愛いと言われ続け、中学校に入学した頃からは、それが綺麗に変わった。ゆえにもてた。
多くの男子から告白され、何度頭を下げたことだろうか。あの頃はまだ、正常な思考回路をしていた。
幼い頃から可愛い、綺麗と言われ続けてきたからか、私はその自覚を持ち、自分を大切にしてきた。くだらない恋愛ゴッコにうつつを抜かし、体を汚すようなことはなかった。綺麗な私は、心も体も綺麗でいることが責任だと思っていた。 優しい両親から過少でも過剰でもない愛情を受けて育ったため、それに飢え、異性にそれを求めることもなかった。
私はジッと待った。この美しい心と体を委ねるに等しい、本物の王子様が現れることを。そして高校二年生の夏、その人は現れた。隣町の高校に通う、一つ上の先輩。
その冬、私は処女を失った。地元で付き合った異性は、彼一人だけだ。
私は綺麗だった。小さい頃から可愛いと言われ続け、中学校に入学した頃からは、それが綺麗に変わった。ゆえにもてた。
多くの男子から告白され、何度頭を下げたことだろうか。あの頃はまだ、正常な思考回路をしていた。
幼い頃から可愛い、綺麗と言われ続けてきたからか、私はその自覚を持ち、自分を大切にしてきた。くだらない恋愛ゴッコにうつつを抜かし、体を汚すようなことはなかった。綺麗な私は、心も体も綺麗でいることが責任だと思っていた。 優しい両親から過少でも過剰でもない愛情を受けて育ったため、それに飢え、異性にそれを求めることもなかった。
私はジッと待った。この美しい心と体を委ねるに等しい、本物の王子様が現れることを。そして高校二年生の夏、その人は現れた。隣町の高校に通う、一つ上の先輩。
その冬、私は処女を失った。地元で付き合った異性は、彼一人だけだ。



