僕の成績もそれなりに上がっていた。それでも全盛期には遠く及ばない。いくら必死に勉強しても、周りも同じくらい必死なのだ。さぼっていた間の差は、時間と共にその比重を増していた。
僕に与えられた選択肢は都内の国立のみ。それがさらなる焦りへと繋がった。私立や地方の国立は許されない。両親に私立のバカ高い学費や、地方に下宿させるだけの経済力はない。そして浪人生を養うだけの、それも。
人生というものは、上手い具合にできている。さぼったり、楽をした者には、きちんとそのしっぺ返しが待ち受けている。僕にはそれを挽回するだけの力はない。
「頼む、お前の力を貸してくれ。お前だけが頼りなんだ」
僕は机の上から時計を取り上げ、命乞いするように祈った。
「お前の力がなければ、僕の人生はお先真っ暗なんだ……」
僕に与えられた選択肢は都内の国立のみ。それがさらなる焦りへと繋がった。私立や地方の国立は許されない。両親に私立のバカ高い学費や、地方に下宿させるだけの経済力はない。そして浪人生を養うだけの、それも。
人生というものは、上手い具合にできている。さぼったり、楽をした者には、きちんとそのしっぺ返しが待ち受けている。僕にはそれを挽回するだけの力はない。
「頼む、お前の力を貸してくれ。お前だけが頼りなんだ」
僕は机の上から時計を取り上げ、命乞いするように祈った。
「お前の力がなければ、僕の人生はお先真っ暗なんだ……」



