Time is gone

「……もしかして僕は、時を飛び越えた?」
 その突拍子もない考えに、僕は自分自身を嘲笑った。
「勉強もしないで、マンガを読み過ぎたかな? ……でも、そうじゃなければ……」
 僕の頭がいかれてしまったことになる。
「夢だと思っていた光景がこの四日間の断片的な記憶だとしたら、その間、僕はいつもどおりの生活を送っていたとしたら……。母親の態度も、剛からのメールにも納得がいく。つうか、それ以外に考えられない……」
 映画や小説の世界ではない。信じろと言う方が無理あるが、そうとしか考えられなかった。
 僕は時を飛び越えたと仮定して、何が切っ掛けとなったのか、その新たな疑問に思考を巡らせた。世の中の全てには原因があり、その結果が生まれる。何もなく時を飛び越えるという、非化学的な現象が起こるはずがない。時を飛び越える、その時点でSFの世界なのだ。