「夕菜がね、斎藤の好きなタイプが知りたいんだってさ~。」


「ちょ、ちょっと奏ちゃん?!」


それは企業秘密だよ~!!



「は?俺のタイプ?
それは…、かわいい子…かな。

あ、細めな子!


てか何で?」


斎藤くんの最後の質問は聞き流されて、私の耳に響く声。


細・め・な・子!!!


それって絶対私のことじゃないよね?!


だって私、ポッチャリだよ?


「だってさぁ、夕菜。
どうする?」


どうするって…


どうするもなにも…


「ダイエットする!!」


「「はぁあ!!??」」


「私、痩せて可愛くなって斎藤くんにノート貸すだけじゃなくって、もっと仲良くなりたい!

さ、斎藤くん。も、もし私が細くなったら仲良しになってくれる…?」