あ、もう家に着いちゃった…。

もっと妄想したかったなぁ。
意外に楽しかったし。


「ただいま~。」


「お帰り。
晩御飯出来てるから早く手を洗ってきなさい。」


あ、そうだった…。
うちにはまだ最大の難関が残ってたんだった。


うちの親は、基本的にダイエットや減量を一切手伝ってくれないの。
それにご飯残したら次の日倍にして出されるし…。


どぉしよ~…「お帰り、夕菜。

ウォーキングはどうだった?」

なんかすごくうれしそうなお姉ちゃん。

「疲れたよ~!
でも妄想とかしながら歩いてたらすぐ終わっちゃった。」


そういうとニヤニヤしながら、

「それがダイエットの第一関門よ!
適度な運動をどれだけ楽しくやれるかが鍵になってくるのよ。」


運動を楽しくか…。

確かにさっきは結構楽しかったかも!

妄想の中で、斎藤くんとイチャイチャできたし…。むふふ。


あ、でも
「私、運動嫌いだから明日にはやめちゃうかも…。」

それじゃあ意味ないよね。


「その時はその時よ。
ま、その時は私が追い出してあげるわよ。」


ス、スパルタ!


「ご飯よ─!」


あ、そうだった─!!