あいさつ回りもしないで 親子はそこに住みはじめた。 母親の観察のかぎり、 あいちゃんの父親は、 いつもいなかった。 車庫にはいつも車がなかったから。 俺の母親はとびっきりの世話好き。 だから時々あいちゃんを家に呼んで一緒にごはんを食べたりしたらしい。 当時小学生だったあいちゃんをほっとけなかったと。