「いてっ」 パシン、と勇の頭をはたく真哉さん。 「じゃ、あいちゃん、好きなケーキ選んで待っててね」 「あ、はい。ありがとうございますっ」 あいはにこにこと返事をする。 ふかふかのソファーと、あまいケーキ。 好きなものに囲まれて、きっといまあいはご機嫌だろうと健留は心のなかで笑った。