顔もなかなか男前で、ほんの時々フロアに出たりすると若い女達がうっとりと葉月さんをみる。 「いやいや、全然ですよ」 「さっき来た女の子達、健留くんに見とれてたぞ」 確かに、視線はかんじる。 アドレスを聞かれたこともあったりした。 「まあでも、お客ですからね」「冷たいなあ。モテる男は言うことが違う」 「本気でモテたら今頃彼女いますって」 もう半年以上も彼女がいない。 なんて事実に気づいてしまってなんだかさみしい気持ちを抑えながら、今日も仕事をこなした。