【完全版】このいっぱいのLove Songをキミに捧ぐ




緊張する……。


スタジオに行った時には、メンバーやスタッフの人たちがいたけど、今はこの空間に2人きりだから…。


“カチッ”とライターの音がした。


細く長い指に挟まれたタバコ。


タバコを吸う姿もカッコイイ。



「さっきのあいつ……あ、山岡って言うんだけど、中学ん時の同級生なんだ」


「そうなんですか……」



気の利いた返事が出来ない。



「舞ちゃん?元気がないみたいだけど……」


「えっ?あ、い、いえ。そんなことないです。ただ緊張しちゃって……」



私は苦笑いしながら言った。



「そんなに緊張しなくてもいいじゃん」



細野さんが笑いながら言う。


いやいや。


それは無理だよ。