コンビニを出た私は、アパートに向かって歩いていた。
明日は休みかぁ……。
その時、脳裏に太一の顔が浮かんだ。
自分が暇だと夜中だろうが時間に関係なく電話やメールしてくる。
てか、今日は珍しくメールも電話もない。
メールも電話もないと余計に怖い。
そんなことを考えてると、携帯のメール受信の着うたが鳴った。
“ビクン”と跳ねる体。
変なドキドキ感が襲ってくる。
鞄から携帯を取り出して、恐る恐るメールの受信ボックスを開く。
…………あ。
細野さんからだ。
細野さんからのメールで安心していた自分がいた。
メールを読んだ。
『今日、バイト何時に終わる？』
そう一言だけ書かれたメール。
『もう終わりました。今、帰ってるとこです』
メールを送信する。
でも何でバイトの終了時間を聞いてきたんだろう……。
まさか……これから会わない？とか？
まぁ、それはないか。
細野さんのことを思えば思うほど、全身が熱くなって音が周りに聞こえるんじゃないかと思うくらいに心臓はドキドキしていた。
