【完全版】このいっぱいのLove Songをキミに捧ぐ





「あの人って、ラクテのボーカルの人だよねぇ?」



井川さんが小声でそう聞いてきた。



「えっ?あ、うん……」



私は奥にいる細野さんの方を見たまま返事をした。



「さっき有坂さんに挨拶してたけど……知り合い?」


「へっ?」



私は井川さんを見る。


どう答えたらいいんだろう……。



「うん、まぁ……」



知り合いに間違いはない。


だからそう答えた。



「すげー!俺、自慢しちゃお」



井川さんが興奮気味に言う。


やっぱりラクテは人気あるバンドなんだ……。


そんなことを考えてると、ミネラルウォーターのペットボトルを持った細野さんがレジに来た。