あれ?
私、何で寝てるんだろう……。
薄く目を開けると白い天井が見えて、自分がソファーに寝ていることがわかった。
周りを見ると、さっきまでいたスタジオの中だとわかる。
上半身を起こした。
まだ少し頭が重い。
さっきまで賑やかだったスタジオの中はシンと静まり返っていた。
「気付いた?」
ちょうどスタジオの中に入ってきた細野さんが言った。
「あの……私……」
「とりあえずこれ飲みなよ」
細野さんは私にペットボトルのミネラルウォーターを渡してくれた。
「あ、ありがとうございます……」
私はそれを受け取って、キャップを開けて一気に飲んだ。
渇いた喉をミネラルウォーターが潤していく。
細野さんは椅子に座ってタバコを吸っていた。