「あの……私、そろそろ帰ります」



そう言って、私は椅子から立ち上がった。



「じゃー送っていくよ」



細野さんも立ち上がる。



「いいですいいです。1人で帰れますから」


「夜道を女の子1人で帰らせるわけにはいかないの」



細野さんはそう言って、お菓子の入ったコンビニの袋を持った。



「俺、ちょっと送って行くから」



細野さんがスタジオにいたメンバーとスタッフの人に言う。



「お、お邪魔しました」



私は頭を下げる。



「また来てね」


「バイバイ」



って、皆が笑顔で言ってくれた。