咥えタバコをしたまま細野さんが長袖Tシャツの袖を捲った。
血管が浮いた男らしい腕。
右腕の肘から下、左腕の肘から上にタトゥーが彫ってあった。
初めて至近距離で見たタトゥーに驚いて思わず凝視してしまった。
「これ気になる?」
細野さんが両腕を交互に見ながら言った。
「えっ?あ、ゴメンなさい……。でも、それって本物ですか?」
腕のタトゥーから目が離せない。
「うん。本物」
「そ、そうなんだ……。高校の同級生でタトゥーシール貼ってる子はいるけど、本物を見るのは初めてで……」
彫るのは痛くないんだろうか……。
消すときはどうすんだろう?
いろんな疑問が頭を過ったけど聞けなかった。
でも痛いんだろうなぁ……。
だって肌を彫るんだもん。
私は背筋がゾクゾクとしたのを感じた。



